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僕の思考

頭の中にある嘘か本当の事を書きます。Twitter@CafeNhaao

石ころ

 暑い夏。飽きもせずに喚く蝉、待ち侘びた心地の良い風でTシャツが揺れる。雲がやたらと早い。暑い夏。

 この白線から踏み外せば溶岩を回遊するサメやワニが僕らを喰ってしまう。でも僕は白線から白線へと跳ぶんだ。跳ぶしかないんだ。

 ポケットに入れておいたなんだか綺麗な石ころを失くした。きっと跳んだ時に落としてしまったんだ。とっても大事なもののような気がしたから必死に探した。友達も探してくれた。大切なのになぜ跳んだんだ。跳ばなければよかった。

 暗くなっても探した。懐中電灯で石ころを探す。いくら地面を照らしてもあれはただの石ころだから、決して輝いたりして居場所を教えてくれることはなかった。友達はみんな帰って行った。

 だんだん寒くなってきて、父さんや母さんが僕を探してた。

 みんなに見つからないように懐中電灯を消した。もうあの石ころはみつからないんだと思った。

 跳ばなければ良かった。跳ぶべきでなかった。

 別の石ころを持って帰る気になれなかったから、足元にあったやつを軽く蹴飛ばした。