ねえ夢みたいな心地

=42.Twitter@CafeNhaao

鳥と鳥

三番街の三番通り、掛けて九、足して六の坂には沢山の花屋が。そしてそのせいでその坂を下るときにはむせ返るくらいの花の香りがする。

その坂を通らなければいいのだけれど、毎週通う教会から帰る時には一番都合の良い道だったので、そこいらに住む子どもたちは自転車に乗って、ペダルから足を外して一気に下るのがお決まりだった。

その坂の上にある教会から二人の少女が、坂を下りきった先にある大きな木の近くにあるオモチャ屋敷へ向けて歩いていた。

ポプラが少女に聞いた話によると、オモチャ屋敷はおばあさんがいない代わりに、おじいさんお手製の大量のオモチャと、猫と、金魚がいるみたいで、少女はたまに屋敷へ遊びに行くのだという。

しばらく歩いているとオモチャ屋敷についたみたいで、木製の扉をノックしながら少女がおじいさんを呼ぶ。

「ガチャ」と鳴って出てきたのは、丸眼鏡に白髪と白い髭をたくわえたいかにもな老人で、ポプラをみると

 おや

といって少女とポプラにキャンディーをくれた。

屋敷の中にはオモチャが沢山あって、そのオモチャや猫と遊んだり、おじいさんの話を聞いたり、おじいさんに話をしたり、おじいさんと話をしたりした。ポプラはとても楽しかった。

そしてそとで鳥の鳴き声が聞こえると、すぐにオモチャの時計が動いて帰る時間だとわかった。

おじいさんとの挨拶をすませて、屋敷を出る時に、おじいさんが寂しそうな顔をしながらキャンディーをくれて、そしてそれを舐めながら帰った。